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500円で売って、手元に残るのは427円。
BOOTHが2025年10月28日、サービス利用料を「5.6%+22円」から「5.6%+45円」へ改定しました。固定額が23円増えただけに見えます。ただ、価格帯ごとに計算し直すと印象がかなり変わる。
Notionテンプレートには在庫も送料もありません。だから「どこで売るか」の差が、そのまま手取りの差として残ります。この記事は販売先3つの手数料を公式情報で並べて、価格の決め方まで持っていく構成です。テンプレートの作り方そのものには触れません。そこは無料の解説が飽和しているので。
+45円は、安い商品ほど重くのしかかる
BOOTHのサービス利用料は「販売価格×5.6%+45円」。小数点以下は切り上げです。ダウンロード販売でも同じ計算式が適用されます。
| 販売価格 | サービス利用料 | 手取り | 実質負担率 |
|---|---|---|---|
| 300円 | 62円 | 238円 | 20.7% |
| 500円 | 73円 | 427円 | 14.6% |
| 1,000円 | 101円 | 899円 | 10.1% |
| 3,000円 | 213円 | 2,787円 | 7.1% |
300円のテンプレートは、売れるたびに2割が消えます。3,000円なら7%。同じ手数料体系なのに、体感はまるで別物ですよね。
「安くして数を売る」という発想が、デジタル商品で効きにくい理由がここにあります。ダウンロード販売は1本追加で売るコストがほぼゼロ。それでも固定の45円は毎回きっちり引かれます。数量で薄める、ができない構造。
note・Gumroadを同じ土俵に乗せてみる
比較の条件を揃えます。販売価格1,000円、1本売れたとき。
note:利用料10%+決済手数料
noteの有料記事はプラットフォーム利用料が10%(定期購読マガジンは20%)。これとは別に決済手数料が乗ります。クレジットカード決済だと合計14%台になるという試算が複数のnote記事で共有されていて、1,000円なら手取り855円前後。振込のタイミングでもう一段手数料がかかるので、口座に届く金額はさらに下です。
Gumroad:直販10%+50セント、Discover経由は30%
Gumroadは自分のリンクやサイト経由で売れた場合が10%+50セント。Gumroad内のマーケットプレイス「Discover」から売れると30%に跳ね上がります。1ドル150円で換算すれば、1,000円の商品で100円+75円、手取りは825円ほど。ドル建てなので、為替が動けばこの数字も動きます。
並べるとBOOTHの899円が頭ひとつ抜けています。ただし、これは「1,000円で売れた場合」の話。そもそも売れなければ手数料率に意味はありません。noteは記事本文からそのまま買ってもらえるし、Gumroadは英語圏に届く。集客の形がまったく違うものを手取りだけで並べるのは、正直やや乱暴だと思っています。手数料は判断材料のひとつ、くらいの重みで見るのがちょうどいい。
売る場所より先に決める、4つのこと
- 下限価格を500円に置く:300円だと実質2割が手数料。500円から上なら固定額の影響が一気に薄まります。
- 無料版と有料版の2階建てにする:入り口用の無料テンプレートを配り、項目や自動化を足した版を有料で置く。BOOTHもGumroadも0円商品を扱えます。
- 販売先はまず1つに絞る:3か所に同時出品すると、テンプレートを直すたびに3回作業が発生します。差分管理に疲れて更新が止まるのが一番もったいない。
- 商品ページの1枚目に時間を使う:テンプレートは中身が見えない商品です。サムネイルとスクリーンショットが、そのまま試用体験の代わりになります。
4つ目を軽く扱わないでほしくて書きました。Notionの画面をそのままスクショしても、余白だらけで何が便利なのか伝わりません。使う前と使った後を並べるくらいの構成が要ります。
置いただけでは売れない。導線をどこに作るか
手数料の話は、売れた後の話です。先に考えるのは、誰がその商品ページにたどり着くのか。
BOOTHは同人・創作系の来訪者が多いプラットフォームで、Notionテンプレートを探しに来る人が主流ではありません。検索から偶然見つかる、という期待はしないほうが安全。noteは記事本文の末尾に有料部分を置ける構造なので、記事そのものが商品ページを兼ねます。Gumroadは日本語圏の流入がほぼ見込めない代わりに、英語で書けば市場が桁違いに広い。
つまり選ぶ順番は、手数料→販売先ではなく、自分がすでに人を集められている場所→販売先。Xで発信しているならBOOTHやGumroadの直リンクが機能します。ブログを持っているなら、記事の中で使い方を書いてそのまま売るnoteが素直。
どこにも読者がいない状態から始めるなら、テンプレートより先に発信を1か月続けるほうが早いかもしれません。ここは断言しにくいところで、無料テンプレート配布そのものが集客になるケースもあります。ただ、少なくとも「出品して待つ」だけの期間は、思っているより長くなります。
手数料の外側にある、地味なコスト
確定申告の線引き
給与所得者の副業は、所得が年20万円を超えると確定申告が必要になります。判定に使うのは売上ではなく所得、つまり売上から経費を引いた額です。販売手数料は経費に入るので、明細は最初から残しておくほうがラク。個別の判断は税務署か税理士に確認してください。
規約と権利の確認
Notion公式のテンプレート機能で共有する場合も、販売プラットフォームに置く場合も、それぞれの利用規約に従う必要があります。有料販売の可否、他人が作ったアイコンや画像を組み込むときの扱い。ここを「たぶん大丈夫」で進めると、後で面倒になります。出す前に一度読む。
返金できない代わりに来るもの
デジタル商品は基本的に返品を受け付けません。代わりに質問が来ます。複製の方法が分からない、リンクが開けない。テンプレート本体より説明ページの整備に時間を取られる場面が、たぶん多いはずです。
商品ページの画像づくりに使うツールを探しているなら
テンプレート販売は、サムネイルと説明画像の出来が売れ行きを左右します。Canva Proはテンプレート数と背景透過などの編集機能が揃っていて、比較・検討の候補に入れやすいツールです。無料版との機能差は公式ページで確認できます。
まず1本、500円で置いてみる
手数料表を眺めている時間は、たぶん1本作る時間より長くなります。BOOTHのアカウントを作って、ふだん使っているNotionページを配布用に整えて、500円をつける。ここまでで週末1日。
売れるかどうかは、置いてみないと分かりません。手数料の知識が効いてくるのは、売れ始めてからです。
参考
- BOOTH「サービス利用料改定のお知らせ(2025年10月28日より)」
- Gumroad「Pricing」およびヘルプセンター「Gumroad’s fees」
- note ヘルプセンター(プラットフォーム利用料・決済手数料)
※本記事は一般的な情報であり、収益を保証するものではありません。手数料や規約は改定される場合があるため、申し込みや出品の前に必ず各サービスの公式情報をご確認ください。税務の取り扱いは個別事情により異なるため、税務署または税理士にご相談ください。


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